子どもができるボランティア!髪の毛を寄付する方法って?

上記画像はイメージで、本文とは関係ありません 

突然ですが、皆さんはボランティア活動をしていますか?

身近なボランティア活動の一つとして、コンビニやスーパーのレジ前には募金箱などが置いてあり、お釣りの一部を入れたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

いずれはご自身のお子さんも困っている人を見かけた時、その存在を知った時に「その人の力になりたい!」と感じる時が来るかもしれません。

その際にはどのようなことをすれば、どんなふうに助けてあげられるのでしょうか?

この記事では、髪の毛の寄付(へアドネーション)についてと、実際に私の娘が小学2年生の時に体験したへアドネーションの様子をメインにご紹介していきます。

小学生でもできるボランティアの一つの方法として「こういうのもあるんだ!」と知り、「自分でもできそうだ」とボランティアに参加するキッカケに繋がっていければと思います。

ボランティアを通して得られるものとは

 

一昔前には、「貧しい国の子や恵まれない環境にある人々を助ける」といった印象が強かったボランティア。

最近では相次ぐ災害や復興のために募金活動をしたり、救援物資を送ったり、休日には直接被災地へ出向いて瓦礫や泥の撤去作業を手伝ったりという姿もみられます。

海や街中のゴミ拾いや公園の草花の植え替えなど、ボランティア活動は地域にも根付いてきており、子ども達が目にしたり、保護者と一緒に参加したりする機会も多くなってきました。

ボランティアは特別なものではなく、みんなが幸せに生きていくためにそれぞれが出来ることを無償で自主的に行うという活動です。

家族や友達が困っている時にその気持ちを理解して寄り添うように、困っている人たちの気持ちや状況を知ろうとするところからボランティアは始まります。

そして、ボランティアを行うことによってさまざまなことに気づき、理解し、時には汗や涙を流し、最後までやり遂げることで達成感(自己肯定感)や自信(自己信頼感)を得たり、人脈が出来たり、より向上心が芽生えたりすることもあります。

ボランティアに参加することによって誰かの役に立つことももちろんですが、自分自身をも成長させる良い機会にもなり得るのです。

 

子どもに芽生えた「誰かの役に立ちたい」という思いを理解しよう

 

小学生に上がると、毎年「赤い羽根共同募金」の時期には学校から募金活動への協力依頼があります。

地域の福祉活動に役立てられるこの共同募金をキッカケに、「募金」というボランティアの方法があることを知る子もいるでしょう。

また、テレビやニュースを通して、他国での子ども達の様子や体育館などで避難所生活を送る同年代の子どもの姿を目にすることもあります。

自分の生活環境や家庭での過ごし方と比較したり、どうして違うんだろうといった疑問を持ったりすることで「誰かのためにできること」を考えるキッカケにする子もいます。

これまで家族や友達をはじめとする周りの人たちに優しく接してもらったり、お世話をしてもらったりした経験のある子であれば、自然と自分も困っている人や問題を抱えている人には「助けてあげたい」「なんとか力になってあげたい」という思いが生まれます。

そうした純粋な優しさもどうすれば良いのかが分からなければ、結局は「自分が誰かの役に立ちたい」という思いもしぼみ、成長する機会を失いかねません。

「純粋な優しい気持ち」が消えてしまわぬうちに、大人が一緒になって誰のために・何のために・どうするのかを考え、正しく導いてあげたいものです。

 

髪の毛を寄付する「へアドネーション」とは?

 

近年では、柴崎コウさんやベッキーさん、ダレノガレ明美さんといった芸能人の方々も寄付したことで注目を集めるようになってきたヘアドネーション。

へアドネーションは小児がんや脱毛症といったさまざまな理由により、毛髪に問題を抱えている18歳未満の方へのウィッグ(かつら)製作・無償提供を行う企業および団体に、髪の毛の寄付や募金を行うボランティア活動です。

アメリカで始まり、日本ではNPO法人Japan Hair Donation & Charityが最初にこの活動を始めました。

安価な化学繊維やアクリル製で作ったウィッグではすぐに「カツラだ!」とわかってしまい、思春期で多感な時期を過ごす子ども達にとっては新たな悩みを持つ原因となる恐れがあるため、人毛でのウィッグが求められています。

しかし、人毛を使用したフルウィッグとなると13050万円もの高額な費用と成長に合わせたメンテナンスが必要になってきます。

長期入院や高額な医療費はどうしても家計の負担になりやすく、「正直、ウィッグを購入する余裕はない」と諦めている家庭も多いのです。

そんな中、芸能人をはじめとする有名人がヘアドネーションを行うことで認知度も高くなっていき、今ではより多くの方が活動に賛同して髪の毛の寄付を行うようになってきました。

年齢・性別を問わずにパーマやカラーリングを行っている髪の毛でも、よほど傷んでいない限りは問題なく寄付することができます。

人前で行うボランティアには抵抗があるという方でも参加しやすい活動の一つでもあります。

 

へアドネーションってどこでやるの?

 

現在、日本においてへアドネーションを行っている団体・企業は大きく分けて3つあります。

いずれも病気や事故などによって毛髪に問題を抱える18歳までの方々に、寄付された人毛で作られた医療用ウィッグを無償提供しています。

・特定非営利活動法人 Japan Hair Donation & Charity 2009年9月開始
https://www.jhdac.org/

・特定非営利活動法人 HERO 2016年5月開始
https://hairdonation.hero.or.jp/

・株式会社グローウィング「つな髪プロジェクト」2016年6月開始
http://www.organic-cotton-wig-assoc.jp/

へアドネーションの方法としては「どこで切るか」「誰が送るか」を決める必要があります。

どこで切るか
①自分の指定した美容室で切ってもらう
②サイトから居住地に近い賛同美容室を探して切ってもらう
③自宅でのセルフカット

ドネーション賛同美容室(へアドネーションを行う団体・企業の活動に賛同し、登録している美容室)であれば、その旨を伝えるとドナーシートの記入や寄付する長さ、仕上がりのヘアスタイル、ドネーション用にゴムでまとめてもらうことなどをしてもらえます。

しかし、行きつけの美容室でカットしてもらう場合には、ドネーションについての説明や協力の有無、カットの仕方や注意点などの説明が必要になってきます。

また、賛同美容室の場合はカット料金やサービスが異なってくることもあります。

予約の際には「ドネーションカットをしたい」と伝えた上で、料金確認をすることをオススメします。

また、切った髪の毛を送る場合には、賛同美容室から送ってもらうか、サイトに記載された住所へ直接送る方法の2通りあります。

 

へアドネーションに必要な髪の毛の条件とは?

寄付に使用できる髪の毛の条件は「引っ張って切れてしまう程傷んでいないこと」と「十分な長さがある」ことです。

国籍・性別・年齢・髪色を問わず、パーマやブリーチをしていても大丈夫で、お子様からご年配の方まで寄付することが可能です。

そのため、親子で髪を伸ばして一緒にヘアドネーションをする方も多くいらっしゃるんですよ。

先にご紹介した特定非営利活動法人Japan Hair Donation & Charityでは、寄付して頂く髪の毛の長さの条件として、医療用ウィッグを作るのに最低限必要な長さの31cm以上としています。

31cm未満の髪の毛が送られてきた場合には、シャンプーやトリートメント剤などの開発に必要な評価毛やカットマネキン用の素材として転売することによってウィッグ製作の一部にしているそうです。

特定非営利活動法人HEROでは、31cm以上の髪の毛に限定しています。

株式会社グローウィング「つな髪プロジェクト」では、医療用ウィッグに必要な31cm以上に加えて、髪の毛付きインナーキャップの製作に必要な長さ15cm以上も受け付けています。

株式会社グローウィングは、もともと女性医療用ウィッグの製造・販売・メンテナンスを行うことを専門にしている企業で、へアドネーションを行う「つな髪プロジェクト」はCSR活動の一部、社会貢献活動として行われているものなのです。

そのため、へアドネーションの開始時期は他の2つよりも遅いといえますが、医療用ウィッグ作りとしての長い歴史があります。

 

実際に小学2年生の娘がヘアドネーションしてきました!

 

長い髪に憧れて髪を伸ばし続けていた娘は、学校でのプールが始まる前にヘアカットすることを決意しました。

どのくらい切ろうかと悩んでいる時にヘアドネーションというボランティアがあることを知りました。

 

「女の子だったら長い髪の毛に憧れるよね」と共感し、髪の毛をバッサリと切って寄付することにしました。

1:寄付する団体を選ぶ

まずはサイトでヘアドネーションを受け付けているところを探し、候補から娘が選んだのが「特定非営利活動法人Japan Hair Donation & Charity」です。

サイトに記載されたドネーションの理念や方法を細かく見ていき、「自分と同じくらいの年の子が悩んでいるんだったら、この髪の毛で作ったウィッグを被ってオシャレして楽しんで欲しい」と話していました。

2:ヘアカットする美容室を決める

サイトに記載されている情報から、自宅から歩いて行ける距離に共同美容室があることが分かりました。

予約をし、ドネーションカットしたい旨を説明すると快諾してくれました。

3:いよいよドネーション用のヘアカット

当日、ドナーシートを記入し、寄付する長さと仕上がりの長さを打ち合わせ。

美容室で切った複数人の髪の毛と一緒にまとめて団体へ送ることもできますが、今回は自分の手で送りたいという娘の希望から、カットした髪は持ち帰らせて頂くことになりました。

ドネーションするためには乾いた状態でのヘアカットが必要になります。

 

 

髪の毛がバラバラにならないようにいくつかに髪の毛を分けて、ゴムでしっかりと結びます。

 

緊張の時。ゴムの上から髪の毛をカットしていきます。

 

 

バッサリ切ったので「頭が軽くなった!」と娘は驚いていました。

 

4:仕上げのカット

ドネーション用のカットが終了したので、仕上げに移ります。

 

 

プール帽をかぶる時に邪魔にならないように切ってもらいました。

美容室によって異なりますが、今回訪れた美容室ではドネーションカットは通常カットの30%OFFにしているとのこと。最後に、オーナーさんからのご厚意でヘアピンをプレゼントして頂きました。

5:自宅に戻り、カットした髪を送る準備

すっかり軽やかになった頭にまだまだ慣れない娘。

何度も鏡を見ては髪を触ったり、頭を振ったりを繰り返していました。

カットしてもらった髪の毛の長さを測ってみると、寄付に必要な最低限の長さギリギリ31cm!

 

 

短い髪の毛も転売することで、ウィッグ製作費に充てられるそうなのでムダにはなりません。

数年間伸ばした髪の毛に別れを告げ、いよいよ送る準備です。

束ねた髪の毛をビニール袋に入れ、封筒にしまいます。

過度な包装は却って手間が掛かって大変とのことなので、簡易包装にしました。

記入したドナーシートと一緒に、受領証を受け取るための「切手を貼った返信用封筒」も同封しました。後は送るのみです。

6:郵便局から発送する

発送方法の指定はなかったので、子ども自身が自分で郵便局を利用して荷物を送れるように定形外での発送をお願いしました。

重さを測ってもらい、送料を支払ったらおしまいです。

 

7:後日、受領証が届きました!

団体によっては費用削減のために受領証の発行をしないところもあるようですが、Japan Hair Donation & Charityでは希望し、返信用封筒を同封すれば受領証を送ってもらうことができます。

髪の毛を送ってから約1カ月後にポストカードタイプの受領証が届きました。

 

 

娘は何度も読み返しながら、「もう(ウィッグを)作っているのかな?」「私の髪でおしゃれできたかな?」といろいろと想像しては、自分がしてあげられた喜びで満たされていました。

8:ドネーションフォトを送り、サイトに掲載してもらう

サイトでは公式SNSで紹介するためのエピソードや写真を募集しています。

もちろん希望者だけでOKです。今回はせっかくなので写真を送らせて頂き、たくさんの方の写真と一緒に掲載してもらいました。

たくさんの投稿写真の中に、カットした髪の毛を持ち上げてニッコリ笑った娘の顔。

娘もジッと見つめて、サイトに掲載された自分の写真に幾分誇らしい気持ちになったようでした。

実際には、1人分のフルウィッグを作るためには2030人分の髪の毛を必要とするそうです。

また、ウィッグに埴毛しながら製作していくために髪の毛は半分に折られた状態になるそうで、必要最低限の長さの31cmでも半分になると考えるとたったの15cmです。

長い髪の毛の寄付は大変貴重になるとのことなので、より多くの方に知ってもらい、カットする時にはドネーションに活用して頂けたら嬉しいですね。

 

マズローの欲求5段階説にみる子どものボランティア活動

アメリカのアブラハム・H・マズローという心理学者が提唱した「欲求5段階説」(自己実現理論としても知られています)というものがあります。

マズローは「人間性心理学の最も重要な生みの親」とも言われており、マズローの欲求5段階説は心理学や精神学をはじめ、教育や経営学といった領域にまで影響を与えています。

最近では、コーチングやモチベーション維持にとビジネスシーンでも活用されることが多くなってきているので、耳にしたことがあるよという方も多いのではないでしょうか。

その欲求段階説を簡単に説明すると、人間の欲求は5段階のピラミッドのようになっており、1段階目の欲求がある程度満たされると次の段階の欲求を志すというものです。

その欲求の段階が最下部から順に、

①生理的欲求・・・食事や睡眠などの生存に関わる基本的な欲求

②安全の欲求・・・身の安全や経済的安定、不安・混乱のない状態など

③社会的欲求・・・集団に属したい、受け入れられたい、愛されたいなど

④承認の欲求・・・価値のある人間だと認められたい、尊敬されたい

⑤自己実現の欲求・・・自分の可能性を発揮したい、創造的活動を行いたい

マズローは後に、このピラミッドの上にもう一つの欲求「自己超越」が存在すると発表しました。

見返りを求めない他者への献身、目的の遂行や達成だけを純粋に求めるという段階です。

自分への称賛や名誉のためではなく、自主的に誰かのために目的を達成しようとするボランティア活動はまさに「自己超越の欲求」という高次の欲求だと言えます。

マズローは20世紀後半当時の社会を調査し、この段階に達しているのは全人口の2%ほどだと述べていますが、物理的・経済的に満たされた人々の多い現在においては、個人の利益や所有欲ではなく、社会や助けが必要な人々のために貢献しようとする人々は以前よりも増えてきています。

貧困国への医療・教育支援等を独自で行ったり、タイガーマスクと称して福祉施設へランドセル等の寄付を行ったり、先に述べた災害地での作業もそうです。

子どもであっても、「誰かのためにできることをしたい」という思いを抱いた時には、大人のフォローを受けつつ、達成することができれば精神的な豊かさを得ることができるでしょう。

 

自分のしたことで誰かが笑顔になれる」という幸せ

 

生まれた時から、小さいころから、ある日突然、あるいは徐々に。

 

髪を失ってしまった悲しみに悩み、苦しんでいる人がいる。

 

やっと学校に通えるようになったとしても、髪の毛がないことでいじめの対象になってしまったり、心ない一言に傷つけられている人がいる。

 

だけど、ボランティアとして髪の毛を寄付することで、無償でウィッグを作ってくれるという団体や企業がある。

 

そんな現実を知った時に、娘にとって当たり前だった「髪の毛を切る」という行為が特別なものになりました。

 

見えない誰かの気持ちを考える。

 

その人のために自分にできることを考える。やってみる。

 

自分の一部だった髪の毛が、誰かの体の一部として生活の中に溶け込んでいく。

 

そうした一つ一つの行動がやがては誰かを笑顔にすることに繋がっていく。

 

今回のへアドネーションを経験した娘は、自分の生活圏外へと視野を広げ、知らない誰かの気持ちやその後の生活の様子を想像してみることを覚えました。

 

同時に、達成感や自信を得て満足するだけで終わりませんでした。

 

募金箱を見つけては、中に溜まったお金からたくさんの人の思いやりを感じて自分も募金してみたり、赤い羽根共同募金では私が出したお金に自分のおこづかいを上乗せして提出してみたり。

 

いつの間にか眠ってしまった妹に毛布を掛けてあげたり、「お母さん、助かるかなと思って」といっぱいになったゴミ袋を変えてくれたり。

 

普段の生活の中でも相手の気持ちを考え、相手が喜んでくれると自分も嬉しいと話す娘。

 

へアドネーションというボランティアを通して得たものは多く、娘の人格を形成していく上での影響は確実に大きなものとなりました。

 

「情けは人のためならず」

 

ボランティアは巡りめぐって、お互いが幸せになる行為なのかもしれませんね。

 

 

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